
- 樋口食品工業株式会社 ヒグチ醤油 -
ふるさとの味 未来へつないで
煮物や冷奴、醤油は素材の良さを引き立て、料理の決め手になる存在です。ヒグチ醤油は本郷で明治13年に創業しました。おいしい商品を届けたいと話す樋口さんにこれまでの仕事や商品にかける思いを聞きました。
「醤油屋をしてくれるかい」
福岡市内の大学へ進学し、卒業後はヒグチ醤油へ入社しました。
小学生のころは「醤油屋をするんだ」と周りに言っていたみたいですが、本格的に家業を継ぐと決意したのは20歳のころ。祖父の「醤油屋をしてくれるかい」という一言がきっかけでした。
祖父母と一緒に過ごすことが多く、その言葉も日常の生活のなかでかけられました。ストレートに聞かれたことに驚きました。そして、漠然としか考えていなかった将来のことを真剣に考えるようになりました。
悩んだ末、「私が醤油屋を継ぎます」と祖父に伝えると、とても嬉しそうにしていたことを覚えています。
おいしいという声がやりがいに
入社当初は、販売管理や経理の業務に携わりました。電話で注文を受けたり、販売数量のチェックを行ったりしていました。その後、配達も担当しました。
醤油のおいしさを決めるのは味や色、香りなど。そして、食卓の味を支える調味料なので「この醤油でないと」と一度支持していただいたお客さんが離れにくい反面、新しいお客さんを獲得することが難しい商品でもあります。
数多く並ぶ商品のなかで当社の商品を選んでもらうには、おいしいと思ってもらうことが第一。だからこそ、お客さんに「醤油の味がおいしい」と言われたとき、とても嬉しいです。
「ヒグチ醤油じゃないと」と関東にいる大刀洗出身の方からホームページでご注文を受けたり、遠方で暮らしているお子さんに送ったりしていると伺います。離れた場所で、ふるさとを感じる。そのお役に立てているのかなと思っています。
新たな、ふるさとの味をつくる

現在は、醤油や醤油加工品、味噌など約30~40種類の商品を販売しています。大刀洗らしさを感じる商品といえば、馬刺し醤油でしょうか。馬刺し醤油は父が開発した商品です。実は生ものが食べられない父。試作品を大刀洗の馬刺し店に持っていき、アドバイスを求め完成させたそうです。
また、販売管理をしていたとき、醤油そのものの売上が減少していることに気づき、そこから白だしやめんつゆ等の醤油加工品を展開してきました。当社の醤油がベースとなった加工品なので、醤油を気に入ってくださっている方の口に合うのではないかと思い、おすすめしています。醤油以外は作っていないと思われるお客さんもいて、パンフレットなどでお伝えしています。これからも、味にこだわり、おいしい商品を届けたいです。
最後に
樋口さんに醤油の良さを一番味わえる料理を尋ねると「刺身ですね。そして、薄口醤油だったらお吸い物」と教えてもらいました。味があっさりしている料理ほど醤油の味が決め手になるそうです。醤油の奥深さを笑顔で話す樋口さんの商品を大切に育て、おいしさを探求してきた思いが伝わりました。
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