
- 森田農場 代表 -
「おかげさま」の農業に向き合いながら
森田さんは約30ヘクタールの農地で主に米や麦、大豆を耕作しています。仕事は「日々失敗だ」という森田さんに農業を営むうえでの工夫等について聞きました。
父の基盤を受け継ぎ農業の道へ
大学卒業後は、冠婚葬祭関係の企業へ就職しました。その後、物流会社へ転職しました。
農業をしていた父が亡くなったのは平成20年12月。突然のことでした。私は平成22年から農業を始め、2年後に経営主に。
それまで私は子どもの頃の手伝いで肥料を運んだくらいで農業には全く関わってきませんでした。トラクターの乗り方も何も分からない状態からのスタートでした。
勉強と検証を繰り返して

知識と経験がゼロの状態から一つひとつ勉強してきました。農業機械の効率的な稼動方法や仕事でわからないことは町内の先輩農業者に相談したり、勉強会やSNSで知り合った農業者に尋ねたりしました。色んな人に聞いて、それを試してきました。
気候や土質などの条件はそれぞれ異なります。試したことが自分の田んぼや畑に合っているかを検証することも大切です。
米は年に一度の収穫です。その年の反省点はメモをし、翌年の作付けに生かしています。
近年、話題のスマート農業で、私は農業用ドローンを取り入れています。講習会等で勉強し、基準に沿って田畑の農薬や肥料散布に活用しています。自分で操作していますが、コスト削減や機械による精密な散布が可能になりました。
段取りがものを言う
農繁期は5月下旬からの約1か月間で、その時期には朝早くから夜遅くまで麦の収穫と同時に田植えの準備をしています。
天気予報も頻繁に確認していますね。週間予報を確認して作業を組んだり、農作業を手伝ってもらうために事前準備をしたり、さまざまな場面で段取りすることが求められます。例えば畑の草刈りをお願いする人には、地図ソフトで、作業する田畑の細かい位置まで分かりやすく示す地図等を作成して渡しています。
お天道さまと周りの人のおかげさま
「おかげさま」という言葉を私は仕事をするうえで大切にしています。これには2つの意味があります。
まずは、収穫という恵みをもたらすお天道さまへの感謝。そして、もう一つは周りの人への感謝です。助言をしてくれる人、農作業を手伝ってくれる人など、たくさんの人のおかげで自分の農業は成り立っています。これまでに知り合った人が手伝いに来てくれるなどつながりの大切さも感じています。
農業を経営するという視点
私の代から新たに大豆の作付けを始めました。また、経営面積も拡大しました。おかげさまで規模は大きくなりましたが、父が作ってくれた基盤や幼い頃の父の姿を思うと私の人生かけても父は超えられないだろうと思っています。
米や麦、大豆といった「土地利用型作物」で経営を成り立たせるには土地の広さや農業機械の活用が必要です。また、農業を楽しいと思うためには「稼げる農業」であることも重要です。自分の農場の適正規模を考えながら、栽培方法や新たな農業機械の導入など試行錯誤を続けています。
最後に

米や麦に加え、野菜も一部栽培しているという森田さん。3年前に作り始めたジャガイモ畑では知り合いの子どもたちのために収穫体験もやっているそうです。これは農作物がどうやってできているか、知ってほしいという思いから始まりました。お天道さま、周りの人の「おかげさま」の農業を大切にする森田さんの思いが次の世代にもつながっていきます。
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