
- マルハンズ・安丸建材店 -
冷静に見極めて 熱い心で伝える
大石さんが妻百合子さんの両親が創業した安丸建材店を継いだのは30年前。今のようにインターネット販売が主流ではない時代に、夫婦二人でインターネット販売に乗り出しました。今ではそれが会社の売上げのほとんどを占めるほどに成長しました。
今回、仕事の工夫や商品を見極めるうえで大切なことを伺いました。
工具、金物、インターネット。新たな分野へ挑む
メーカーの技術者としての経験や車好きということもあり、工具の知識や興味がありました。タイルといった建材中心だった商品の取り揃えを工具や金物中心に私たちの代から変えてきました。特にプロが使うものに特化しています。
今では工具の小さな部品から職人がこだわって作った銅製のおろし金など幅広い商品を取り扱っています。昔からのお客様には何でも揃う安丸建材店と言われることも。
「次はインターネットの時代がくる」と妻と二人で平成11年からインターネット販売をパソコン1台で始めました。現在は息子、娘夫婦も加わり、自社ネットショップと通販サイトへ出店を展開し全国各地へ発送しています。
経験と感性が本物を見る目を養う
仕入れは基本的に私が担当しています。メーカーが提案するものから、いいものを選びまとめて仕入れています。
工具は会社を継いだ当初から、海外メーカーに注目しどんどん輸入してきましたね。
ドイツの有名な電動工具メーカーの商品も福岡県では私たちが初めて販売しました。ドイツへはメーカー研修で何度か渡航し、商品知識やネジの一つまでリサイクルして長く大切に使うことなども学びました。
いい商品は見た瞬間にわかる、これはいいものだと心が動きます。それを見抜く力は、仕事の経験と自分の価値観で築いたものだと思います。ただ、自分がいいと思っても売れるとは限りません。お客様と自分の価値観をすり合わせることが大切です。
お客様の目線を取り入れる

仕入れだけでなく、メーカーに提案してオリジナルの工具セットをつくりました。それには「もっとこうしたら使いやすい」そうした私のアイデアが活かされたものです。
売ったら終わりではなく、うちでは保証期間後の故障でのメーカーとの交渉など丁寧なアフターサービスをより大切にしています。その点がショップを評価してもらっている点かもしれません。リピーターの方も多いですね。
お客様の声に耳を傾けることや自分で情報収集することが新たなアイデアの源泉だと思っています。
価値を知り、伝えていくことの大切さ
職人が作った銅製おろし金は1万円するんですよ。わさびや大根をすりおろすのには高いと思うでしょう。このおろし金の刃は一つひとつ職人が手作業で起こしている。刃の目が絶妙に違うことで大根おろしがふわふわになる。これは2日かけて1つしかできないのですよ。そう考えると決して高いものではありません。
どうしてその価格なのかお客様に説明しなければいけません。価値を伝えるために、商品写真の撮り方を工夫をしたり商品説明を何時間もかけて考えたりすることも。そのためには商品を深く知ることが大切です。
最後に
インタビューでは百合子さんにもお話を聞きました。時には大石さんの仕入れる商品に百合子さんが待ったをかけることもあるそう。とは言いながら、大石さんの商品を見極める感性はこの商売に向いているとの言葉に厚い信頼を感じました。
商品一つ一つの特徴、製法をよどみなく説明する大石さんの姿は新たなことに挑んできた歴史なのだと思いました。
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